荷風先生とお歌さん -虎ノ門5丁目

虎ノ門5丁目の写真を見直していたら、一枚だけ西久保八幡神社の北参道を撮ってました。
残念ながら少し手ぶれしています。
伺ったのは夕方で、あたりは薄暗くもの寂しかった。


西久保八幡神社の今は無き北参道。急な階段。

階段の手前には廃屋がありました。

グーグルに「ようこそ西久保八幡神社へ!」と陽気すぎる歓迎を受けた場所がここ。
しんそこ面食らった。
ここら辺りに永井荷風の愛妾、お歌さんの家があったのかな。

お歌さんと荷風先生はかなり年のはなれたカップルでした。
先生は芸者だったお歌さんを身請けして、壷屋という和菓子屋裏の古い家に住まわせました。
家には壷中庵という隠居くさい名前をつけました。
西洋風の偏奇館に純和風の壷中庵。
隠微さただようネーミングの居所をいったりきたりの荷風先生。
好みの隠れ家に肩の凝らない可憐なる若き愛人。
おっさん冥利につきるわ~。
しかし都合のいい状況がなが続きする訳もなく、、
偏奇でイカレた荷風先生に悩んだお歌さんは頭が狂った様子をして、首尾よくお別れしました。
さすが荷風先生が見込んだ女だけのことはある。

察するに先生のお世話はかなり大変だったと思います。
イメージ的には和菓子屋の裏でハシビロコウを飼っているような感じ・・・


カフウ先生、いや間違えました。ハシビロコウ先生。

食べ物とか病気とか、ご機嫌とか、珍獣は本当に手がかかります。
お歌さんは芸者(玄人)だったから、面倒くさいお世話ができたのだと思う。
行き届いた人だったのでしょう。
その後、彼女は旅館の女中頭になり仕事ぶりは厳しかったそうです。

お歌さんはお別れしたあとも何度か荷風先生に会い縁をつないでいます。
珍獣はたいてい誇り高いあまえんぼうです。そして意味不明に威張ってます。
四六時中一緒にはいれないけど、距離感が保てればギリなんとかなる。
それに個性的でかわいいですもんね。

ちなみに和菓子屋の壷屋さんは今でも文京区本郷三丁目で営業をしているそうです。
☆壺屋總本店

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