花の炎

数年前の春のこと。
地元の集まりで氏神さまの宮司さんがおっしゃいました。

今年もこうしてお花が咲きました。
桜にはコノハナサクヤビメがいます。
うつくしい女神が春になると咲くんですね。

美しい女神コノハナサクヤビメには醜い女神イワナガヒメという姉がいました。
コノハナサクヤビメとイワナガヒメは二人ともニニギノミコトという男神に嫁ぎましたが
醜いイワナガヒメだけ実家に帰されてしまいました。

二人の父親、オオヤマツミ神は大変怒りました。
二人を妻に差し出したのはちゃんと意味があってのことでした。
イワナガヒメが妻になれば、岩のように永らえる命が子孫に与えられる。
同時にコノハナサクヤビメも妻となれば子孫は花盛りのように繁栄する。
しかしコノハナサクヤビメのみを妻とするのならば、子孫は花のように儚い命となる。
それで子孫(人)の寿命は神ほどに長くならなかった、、ということです。

ニニギノミコトは結構やなやつなんです。
コノハナサクヤビメがさっそく身篭ると喜ぶどころか浮気したんじゃないか?と疑います。
イワナガヒメを傷つけた上に、新婚のコノハナサクヤビメまで傷つけるとは、、
心の狭さが自慢の私も顔負け。
さすが神様、心の狭さのスケールもでかい。(ほめてるのほめてるのよ)

女神はその疑いを晴らすために産屋に火をはなち、三人の子供を出産します。
ホデリちゃん(海幸彦)、ホスセリちゃん、ホオリ(山幸彦)ちゃんです。
三人の名前は火(怒りだと思う)の燃え具合に由来しています。
火の中でも無事に産めれば、あなた(ニニギ)の子供でしょ!
あなたは立派な神様なんだから!子供は強いはずよ!というのが火を放った理由、、
売り言葉に買い言葉、メラメラ怒りながら炎の中での出産。
なんでしょうか、この常軌を逸したハリウッド女優のようなセレブ感・・・

因みに富士山に祀られているのがコノハナサクヤビメ。
桜と富士山といえば、、まさに日本のイメージです。

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