山種美術館『皇室ゆかりの美術ー宮殿を彩った日本画家ー』のレポートをエンタテイメントサイトSPICE書きました。
山種美術館『皇室ゆかりの美術ー宮殿を彩った日本画家ー』レポート 日本を慶び、自然美を味わう展覧会
今回のブログではまた少し違った視点でお伝えします。
山種美術館ならではの皇居宮殿に準ずる日本画が4年ぶりに公開、みどころの多い展覧会です。
下村 観山《老松白藤》山種美術館
レポートでは東山魁夷、山口蓬春、橋本明治に紙面をさきましたが、
個人的に心ひかれたのは安田靫彦の『万葉和歌』です。
皇居宮殿の千草・千鳥の間に装飾されている作品に準ずるもので、
万葉集から選出された和歌を色の違う料紙に書き分けたものです。
一見したところ書ですが、私は絵画の一種だと思っています。
安田靫彦の描いた漢字・かなの造形のうつくしさは言葉になりません。
目で文字の美をいつくしみ、読んで心の響きに耳をかたむける。
言霊が絵画になったようです。
日本文化を愛する者ならしみじみとすることでしょう。
橋本明治《朝陽桜》(部分)山種美術館
山口蓬春《新宮殿杉戸楓4分の1下絵》(部分)山種美術館 (C)公益財団法人 JR東海生涯学習財団
展覧会全体を通して、どの作品も華やかでありながら誠実さがつたわってきました。
誠実に懸命に本分の仕事に取り組む。
だからこそ仕事は華やぐ。そこに日本美の本質がある。
芸術のみならず、どの分野でも同じ、、勤勉な日本人らしい美です。
この展覧会は年末年始をはさんで開催されています。
皇室ゆかりの美術とともに、慶びの年をお迎えください。
↓レポートではさらに詳しく解説しています。ぜひご一読くださいね。
山種美術館『皇室ゆかりの美術ー宮殿を彩った日本画家ー』レポート 日本を慶び、自然美を味わう展覧会