ゼロマイルの駅  -門司港駅

門司港駅。
九州の鉄道起点、ゼロマイル(零哩)の駅です。
門をイメージした形の駅舎は大正三年に竣工。
ネオルネッサンス風木造建築。
設計は鉄道院九州鉄道管理局工務課。
駅としては国重要文化財にはじめて指定された貴重な建造物です。

40年前、地元民にとってはベージュピンクのかわいい駅。
夏は家族で門司港のレトロ感をたのしんで、国鉄のひろい売店でお菓子を買い、遊覧船に乗り花火を見に行ったものでした。
昔の改札周辺に当時のかわいらしさが残っていて懐かしい。

精算機まわりもかわいい。

門司港駅では駅員さんも国鉄時代を彷彿とさせる制服を着ていました。
若い駅員さんが電車にぴしっと敬礼して、絵になっていた。
駅に2時間ははりついてニワカ鉄道おたく、、、
いや鉄道オタクの入り口にたってしまった。

駅のホーム。梁部分はレールを使っています。
木材との色調、素材の重みが調和して、ひろがりのある音楽的な空間。

水道もレトロ。

上京する前、門司港に通っては昔の繁栄を偲び、関門海峡をわたる外国船をながめるのが常でした。
この海は世界につながっとるんやねぇ、私もここから出発するんだなあ、と受験用のスケッチブックをギュッと胸にいだきました。
この駅は私にとってもゼロマイルの場所でした。

様々な経験を積んで数十年ぶりに戻ってきたら、門司港は魅力を取り戻し生まれ変わっていました。
古いから、時代遅れだから、何かがたりないから終わりなんて事はない。
ただ活きる道をすすむ。
ゼロマイルの駅はいつも出発の鐘を鳴らしています。

門司港駅 建築データ
竣工:大正三年(1914)一月(二月から営業)
ネオルネッサンス風木造建築
設計:鉄道院九州鉄道管理局工務課
1998年 国指定重要文化財
2012年から2019年まで竣工時の復原、耐震補強工事。
2019年3月グランドオープン。

皆様よいお年をお迎えください。
2021.12.31.

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